④手術時の援助
 急性期あるいは急性疾患患者のなかには、緊急手術を受けたり、手術によって一部の器官あるいは機能を喪失したり、ボディーイメージの変化を伴う場合がある。このような手術を受ける患者の場合は、術前のオリエンテーションを十分に行い、不安を増強させないような、あるいは回復意欲を低下させないような配慮が必要である。

4)社会的役割喪失の不安への援助
急性期の患者は突然の発病、入院により心理的動揺をきたしている。また、家庭や仕事のことが頭から離れない場合が多く、患者という立場を受け入れることに時間を要する。さらに、入院により職場を一時離れることから、退院後の職場復帰が困難なことも起こりえる。患者がスムーズに入院生活に適応できるように、また、闘病意欲が低下しないように援助する。

5)家族への援助
 急性期にある患者の家族は、患者と同じように不安と緊張で危機状況に陥っている。医療従事者はともすれば患者の症状や訴えのみに目を向けやすいが、家族への気配りを忘れてはいけない。ときには、患者よりも不安が強いときもあり、患者が子どもの場合、とくにその傾向が強い。たとえ、加速から聞かれなくても、患者の状態・検査・治療など患者の現在や将来に関するデータ、予測されることを分かりやすく、必要があれば何度でも説明することが望まれる。患者の現在の状態や予測されることを知ることによって、患者の家族の不安・緊張はやわらぎ、患者を励ます余裕も出てくる。また、家族の心理的安定は患者の心理にも影響する。患者自身が不安にあるとき、家族の不安な面持ちや動転した態度を見ることによって、よりいっそう患者が不安になるという相互に影響し合う関係があるからである。ただし、医療従事者の不統一な説明は、患者や家族への不信感の原因となるので、軽率な説明は慎むことが大切である。