○慢性期患者の看護
1)疾病の理解と受容
 疾患の正しい理解と症状管理は、患者が自らの病気についてどのように認識しているか、理解能力・実践能力・健康観・人生観・性格などについてできるだけ把握し、その程度に合わせた指導から始まるといえる。知識を提供するときはあせらずに、患者の受け入れようとする段階に沿ったものとすることが、患者自身のもつ力を引き出し、自らの力で歩み始めることにつながる。

2)セルフケア能力拡大への援助
①自立・自己管理への支援
 看護師は、患者自身が問題に直面し、自分に合った適応・調整をして社会・人間関係を処理していく際の責任をもち、かつ患者の生命への責任を背負っているという認識のもとに、患者・家族からの情報を基本として、ともに学習・工夫していくことが大切である。また患者が療養法の決定と問題解決のために、主体的に参加・行動できるように指導・支援することが重要となる。具体的には、医療チームのなかに患者が参加できるような体制作りも必要となる。

②動機付けへの働きかけ
 慢性疾患患者がセルフケアを維持するうえで重要なことは動機付けであり、なにがその患者の動機付けになるか個々によって異なる。看護師は患者に関心を向け、生き方や気がかりや心配事をわかろうとする姿勢をもって接して、話を聞くことが動機付けの方向性の発見につながる。患者は、他者からの関心を意識したときに、自己を認識して自分の生活を振り返り、やる気を決意して、自己決定をすることができる。また家族関係、職場での役割・性格などセルフケア行動の障害となる要因を追求し、それを除去する援助も必要である。