頭部CT検査
Ⅰ、頭部CT検査
CTとは放射線学的検査法の一つで、脳の気質的な障害を直接目で見ることのできる検査法である。
 CTでは脳の水平断面を描写する。CTでは脳室が黒く、骨は白く写る。白黒の違いはX線の吸収量の違いで、水を0と基準にすると、骨・石灰化は80~1000、凝血血液は60~80、組織は28~60、脂肪は-100、空気は-1000となり、画像では脳は組織なので脳室よりは白く、灰白質と白質を比べた場合、白質の方が脂肪を多く含むのでやや黒く見える(数値が大きくなれば白く、マイナスになれば黒く写る)。

Ⅱ、目的
 脳の器質疾患の診断に大きな役目を果たす。特に脳血管障害と脳腫瘍の発見に威力を発揮する。また水溶性造影剤(ヨード剤)を静注することにより、正常な組織と病的な組織との間で、X線の吸収値の差を大きくする。
 CT上、異常組織として増強されるものは、脳腫瘍、脳出血の亜急性期、脳動脈瘤、脳動脈奇形などがある。

Ⅲ、実際
<単純CT>
検査台に横になり、ドームのような形の機械の中に頭部を置きX線撮影を行う。

<造影増強法>
検査前に造影剤のヨードテストを行い、検査台に横になる。
血管確保をして造影剤を注入し、X線撮影を行う。

Ⅳ、検査前後の看護の手順
<患者への説明>
頭の中の器質的な問題がないかを調べる検査で、痛みはなく、X線被爆は少量であり人体に影響はないことや、検査中は頭を動かさないことなどを説明する。
検査前の患者の不安を軽減できるように患者の訴えには受容的に接していく。

<検査前の処置>
・検査前1食は禁食とするが、糖尿病の患者などは医師に食止めの必要性の有無を確認する。
・小児や精神症状を認める人の場合は、睡眠剤の服用や点滴を事前に行うことがあるため、医師に確認する。
・ヘアピン、義歯、眼鏡をはずす。
・CT室は機械用に温度が低くなっているため、保温には十分に気をつける。特に高齢者は上着だけではなく、靴下の着用など保温保持に努める。

<準備するもの>
特になし(医師の指示による)。

<検査後の管理>
・CT自体は特に何もないが、睡眠剤を服用している場合など、薬の副作用や、造影剤を使用している場合もヨード過敏症などの出現には十分注意する。

Ⅴ、注意すべきこと
CTでの異常として診断されるものとしては、脳出血、クモ膜下出血、脳腫瘍、外傷、脳萎縮、水頭症、ピック病、器質的変化を伴うてんかんなどがある。
脳梗塞では発作後24時間は画像に写らない特徴がある。