頭部MRI検査
Ⅰ、どんな検査か
 MRIはCTと並んだ強力な画像診断である。
 画像にはT₁強調画像とT₂強調画像がある。白は高信号域、黒は低信号域を示している。T₁では水が黒く、脂肪が白く見え、T₂では逆に水が白で、脂肪が黒く見える。
 画像の色を見ながら、正常部分と病変部分を探していく。病変部分は炎症を起こしているので浸出液などがあることが多いため、T₁では黒く、T₂では白く写ることが多い。

Ⅱ、検査の目的
 CTとの大きな違いは、骨のアーチファクトがないため、CTでは描出困難な部位でもきれいに描出できる。
 脳梗塞などの病変は、早期ではCTでは検出されにくいが、MRIでは、発症数時間で写し出すことができる。また、小さな病変でも写し出すことができるため、脳腫瘍、脳梗塞、多発性硬化症などの診断に適している。

Ⅲ、検査の方法
・撮影台に臥床し、小さな箱状の機械の中に頭部を置き撮影する。

<検査前後の看護の手順>
1、患者への説明
・脳の器質的変化がないか調べる検査で、痛みはないこと。撮影台に横になったら、ドーム型の機械の中に頭を入れて撮影するだけなので、頭を撮影中動かさないようにすることを説明する。
・検査前の患者の不安を軽減できるように、患者の訴えには受容的に接していく。

2、検査前の処置
・閉所に対する不安がないか確認しておく。恐怖のある患者の場合、実際の大きさを説明し、受けることができるかを確認する(必要時、薬物を投与することもある)。
・小児や精神症状を認める人の場合、睡眠剤や点滴を使用する場合もあるため、医師に確認する。
・MRI検査室は機械用に室温が低くなっているため、患者の保温には注意すること。特に高齢者の場合は足に靴下を履くなどの体温保持に注意する。
・心臓ペースメーカーの使用、人工内耳、動脈止血クリップ、体内ステント挿入の患者は検査が受けられないことがあるので確認する。
・検査前に必ず下記のものを取り外す(検査室の中は、強い磁気が発生しているため、金属類は機械の磁気に引っ張られてしまい、機械に吸い付いて危険である。例えば、酸素ボンベが検査室入口から飛んでしまうぐらいの強さである)。

金属製の物(時計、眼鏡、義歯、ヘアピン、ベルト、アクセサリー、チャック)
磁気を使用したもの(キャッシュカード、クレジットカード、テレホンカード、定期券など)。
金属のついた下着(スリップ、ブラジャー、ボディースーツなど)
 
3、検査後の管理
●MRIそのものは特にないが、睡眠剤などを使用した場合は、薬剤の副作用には十分注意悪する。