<意義・目的>
 脳血流量・脳血液量の測定。γ線を出す放射性物質をトレーサー(追跡子)として静脈内注射すると、脳内の各部位に、脳血流量に応じて取り込まれる。そこから出るγ線を測定することによって、脳血流量が調べられる。

<検査方法>
 放射性同位元素(IMP、HMPAOやECDなど)を経静脈的に注入し、分布したRIをシンチカメラにて撮像する。
IMPは静脈内投与後にアミン結合部位との非特異的結合によって、HM-PAOとECDは、投与後に血流脳関門を通過しやすい脂溶性から水溶性への変化により脳内に取り込まれ、γ線を放出するRIから出る光子分布を画像にする。
 またIMPでは、脳血流分布を反映する早期像と、虚血周辺で血流の再分布を示す晩期像がみられる。HM-PAOとECDでは、血流の再分布は起こらないが、アセタゾラミド投与による脳血流予備能の評価が可能である。
 成人の正常血流量は平均で50ml/100g/分(皮質:80ml/100g/分、白質:20ml/100g/分である。小児期では高値を示し、加齢と共に減少傾向を示す。

<診断>
①  脳梗塞急性期における主幹部動脈病変の血行性動態を把握する。         
SPECTは、CTで異常がみとめられない超急性期においても虚血の程度、病巣の広がりが診断できる。
② 虚血症状を発現しない潜在的な虚血が描出させる。
③ ダイアモックス負荷による脳血管反応性
虚血状態の程度が高度であるほど血管の拡張が起こりにくい、強力かつ選択的な脳血管拡張薬であるダイアモックスの負荷前後で脳血流を測定すると、血流増加の見られない部位ほど高度であると推察させる。

<看護上の留意点>
・ 患者には検査について十分説明し、不安を除く。
・ RIの注射後、皮膚を押さえたアルコール綿は指定場所に必ず捨てるように注意しておく。
・ あらかじめ排尿・排便をさせておく。
・ くし・ヘアピンなどを取り去る。