③原発性胆汁性肝硬変
門脈域、特に胆管の周囲へのリンパ球やプラスマ細胞の浸潤・胆管の変性や破壊・慢性非化膿性破壊性胆管炎・組織への銅の沈着・線維化・胆管の消失などがみられるが、異なる病気が一つの生検標本に存在し、必ずしも肝生検で確定診断がつかないことが多く、肝生検よりウエッヂバイオプシーが推奨されている。形態学的にⅠ(活鋤性の胆管障害)~Ⅳ期(肝硬変)に分類される。

④自己免疫性肝炎
ウイルス性慢性活動性肝炎とほぼ同様の変化を示す。形質細胞の浸潤が多くみられることが特徴的である。

⑤原発性硬化性胆管炎
肝内外の太い胆管が主に侵され、胆管壁への慢性の炎症細胞浸潤・胆管壁の浮腫や肥厚・胆管周囲求心性層状線維化・胆管の線維性の閉塞がみられる。肝生検では主な病変部位である太い胆管が採取されないことが多く、診断は困難である。

⑥脂肪肝
脂肪変性が著明である。原因により肝硬変を伴うこともある。

⑦薬剤性肝障害
好酸球浸潤・胆汁うっ滞・炎症がみられる。

⑧代謝異常による肝障害

<ヘモクロマトーシス>
鉄の沈着が著明で、線維化や肝硬変も伴うことがある。

<ウイルソン病>
銅の沈着が著明で、粗大結節型肝硬変をみることもある。

<その他>
α1一アンチトリプシン欠損症・ムコ多糖体沈着症などがあるが、まれな疾患である。

⑨寄生虫性肝障害
日本住血吸虫症などでは虫卵が証明される場合があるが、エヒノコッカスなどでは感染を助長するので禁忌である。

3)腫瘍性病変
悪性疾患としては、原発性肝細胞癌・胆管癌・肝芽腫・嚢胞癌・転移性肝癌などがあり、良性疾患としては、過形成性再生結節・肝嚢胞・肝膿瘍・脂肪肝の限局性低脂肪化巣などがある。画像診断機器の進歩によりlcm前後の腫瘍も発見され、超音波ガイド下の直接生検により画像診断では不可能な腫瘍の確定診断ができるようになった。また、肝細胞癌に対しては同時にアルコール注入などの治療も行われることが多い。

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