Ⅰ.目的
   胃潰瘍・胃がん・十二指腸潰瘍などの胃・十二指腸の病変をとらえるために行われる。胃がんの症例では、浸潤範囲を評価して切除範囲を決めたり、深達度を評価して治療方針を決めるための精査として行われることもある。

Ⅱ.実施法
   早朝(午前中)空腹時に行う。前日は午後8時までに食事を済ませてもらい、その後は禁食・禁飲水となる。検査開始前にブスコパンなどの鎮けい薬を注射する。次に発泡剤を少量の水で飲んでもらい、胃をガスで膨らませる。つい180%w/v程度の高濃度のバリウムを150~200ml飲ませ、食道・胃・十二指腸を撮影していく。

Ⅲ.胃透視を受ける患者の看護
[検査前]
①検査の目的・方法・所要時間について説明し、不安の軽減を図る
②検査前日の夕食は早めにとらせ、以後は禁飲食にする
 ③検査時にはピン・ボタン、金属製品は外すよう指導する
 ④検査前から便通を整えておけるよう援助を行う
[検査中]
 ①吐き気に注意する
 ②硫酸バリウムが腸内に残ると固まってしまい排泄しにくい状態になるので、便秘を起こさないように医師の指示で下剤を投与する
[検査後]
①硫酸バリウムの排泄を促進させ、便秘を予防するためにも、水分を十分に摂取するよ  う指導を行う
 ②検査後は排便は白色のバリウム便であることを説明し、不安の除去につとめる
 ③喫煙は胃液の分泌を促進させるので禁煙にする
 ④検査後は、ガスや空気による胃部の膨満感や抗コリン薬による不快感や苦痛を伴うので、患者の状態を観察する