【二重造影法の準備、前処置、】
<前処置>
 大腸二重造影法の善し悪しは前処置によって決まるといっても過言ではなく、前処置が極めて重要である。
 前処置として、Brown変法が一般に行われている。すなわち、低残渣食(低繊維・低脂肪)、大量の水分、下剤によって大腸内の糞便をすべて排出させ、大腸粘膜の状態をドライにすることを目的にしている。具体的には、検査前日に消化のよい低残渣食と大量の水分を摂取させ、その夜に作用機序の異なる2種類の下剤(浸透圧性の塩類下剤と刺激性下剤)を服用させる方法である。場合によっては検査30~60分前に新レシカルボン坐剤を2、3個挿入して排便させ、大腸内を完全にドライにすることもある。

<準備>
 必要な造影剤注入機材、薬剤、造影剤。

【終了後の注意点】
① 腹痛
 「腹が張って痛い」「腹部が圧迫されて気分が悪い」といった苦痛は、注入された空気を排泄すれば軽減されることが多い。腹部を温め、体を動かして腸内空気の排泄を促したり、カテーテルを再挿入して腹部を圧迫したり体を回転させながら腹圧を加えさせて力ませ排泄させる。さらにカテーテルを抜去した後にトイレで排泄させる。
② 抗蠕動薬による副作用のチェック
 前投薬として用いた薬剤がブスコパンや硫酸アトロピンなどの副交感神経遮断薬の場合、その作用によって生じる動悸、視覚異常、男性の排泄困難などの有無をチェックして、これらの症状が消失するまでは帰宅させないようにする。排尿困難が持続すれば導尿する
③ 検査後の食事
 検査後の食事は摂取しても差し支えない。冷たい飲料水は消化管蠕動を亢進させて腹痛の原因となるため、消化のよい温かいものを少なめに摂取するように指導する。
④ 下剤
腸内には低濃度のバリウムと排泄後の少量の空気しかないので下剤は不要である。排便時にバリウムが排泄されるので、2~3日は便が白くなることを説明する。
⑤ その他
検査終了時にはねぎらいの言葉をかけるように心がけることが大切である。また、氷砂糖など刺激の少ない甘い飲料物少量を与えると、検査の疲労感、緊張感、口渇をやわらげ、スムーズな排便を促す。