どんな検査か
◎腹部血管造影検査

●大腿動脈(通常は右大腿動脈)を穿刺してカテーテルを挿入し(セルディリンガー法)、ガイドワイヤーによりカテーテルを目的の動脈まで進め、造影剤を注入してX線撮影を行う。

●1~2時間程度で終了する。

◎TAE
●セルディンガー法を応用してカテーテルを肝動脈に進め、抗癌剤や塞栓物質(リピオドール、ゼラチンスポンジなど)を注入する。
●2~3時間程度で終了する。

検査の目的
◎腹部血管造影検査
・腫瘍の存在・局在、湿潤範囲の判定
・外傷や炎症などによる血管の変化(狭窄、閉塞)の診断

◎TAE
・肝腫瘍の治療:抗癌剤の効果と併せて、塞栓物質により腫瘍を栄養している肝動脈末梢部の血流を止めることにより、腫瘍を壊死させる。
・肝癌破裂(腹腔内出血)時:出血部位にできるだけ近い動脈に塞栓物質を注入して、止血を図る。

検査前に済ませておくこと
● 担当医師が、患者、家族に検査の必要性・方法・合併症の可能性などを説明し、承諾書を得る。
・ 抗生物質皮内反応の結果を確認する。
● 検査の必要物品を準備する。
・ 血管造影伝票、セット予約伝票を中材に提出する。
・ 塩酸ペチジン、オピスタン などのための麻薬伝票、検査に必要なその他の薬剤の処方・伝票類の記載は医師が行う。
● 検査後の安静保持のため、床上排泄訓練を行う。
● 検査前日に、両鼠径部を中心に、大腿部から下腹部にかけて剃毛する。
● 剃毛が終わったら入浴させ、両足背動脈の触知部をマーキングする。
・ 足背部のマーキングは、検査後に拍動の左右差をみて、挿入部以遠の末梢動脈の閉塞がないか確認するためである。
● 検査前後の飲食を制限する。
・ 飲食制限について前日のうちに患者に説明し、理解を得る。
・ 朝食の量を1/3とし、昼を禁食とする(午後に施行する場合)。
・ 水分の摂取、内服は当日の朝までとする。
● 前日の21時になったら、患者に下剤(ラキソベロン 4錠)と、睡眠薬(ベンザリン 5mg1錠)を内服させる。
・ これらは、検査前に排便を促し、また、良眠により患者の精神安定を図るために投与している。
● 患者は、検査に伴う苦痛への不安を抱きがちである。病棟看護師は、患者の不安を受け止め、検査の進み方や、放射線室の医師・看護師が患者の様子を見て適切な対応をとることなどを詳しく説明し、患者ができるだけ平静に検査を受けられるよう援助する。

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