リン酸化合物は骨に集まりやすい傾向にあり、今日よく用いられる放射性医薬品としてはP-C-P結合をもつ99mTc-MDP(methylenediphosphonate)である。とくに、血流量の増加や骨形成能の亢進などのみられる骨組織には正常以上に強い集積が認められる。
1)目的
 癌患者の全身骨への転移の検索。
2)方法
 99mTc―MDP(370~740MBq)を静注後、2時間以降に撮像する。
3)適応
 泌尿器科領域では、尿路性器癌、ことに前立腺癌や腎細胞癌の骨転移(図6)の有無を知るうえで有用である。また、この放射性医薬品は6時間で約50%が尿中排泄されるため、この検査法にて骨病変以外に閉塞性尿路疾患などが見つかる契機となることもある。

《検査前の看護》
 検査前のオリエンテーション
 ①薬品は薬効が減少するため病院で貯蔵できず、使用当日に製薬会社から必要数だけ届けられる高価な物であるので、不用意にキャンセルすることのないように注意する。
 ②医師から検査の説明がされているかを確認し、オリエンテーション用紙に沿って説明する。
 ③20分間安静仰臥位が保てるかを確認する。痛みのある患者には実際に仰臥位をとる台を確認してもらう。安静仰臥位が保持できない患者は、医師の指示により前処置が必要となる。
 ④撮像直前の完全排尿が必要であることを説明する。これは、より的確な画像診断を得るため、撮像前に排尿してもらい、膀胱内に尿ができるかぎりない状態で撮像することが望ましいためである。
 ⑤検査は食事とは関係がなく延食、絶食などはいらないことを説明する。
 ⑥撮像時、機械が体に接近するため、閉所恐怖症がないか確認する。
 ⑦医師より妊娠の有無について聞かれているか確認する。また、乳幼児がいる患者は半日程度世話してくれる人がいるか、授乳を1~2日ぐらいはやめる必要があるむねを認識しているか把握しておく。
検査前の準備
 ①撮像直前に完全排尿を確認する。
 ②閉鎖式蓄尿袋を使用している患者は、注射・撮像直前に尿を捨てるように指導する。
 ③尿とりパッドやおむつを使用している患者は撮像直前に交換するように指導する。
 ④自己導尿している患者は、撮像直前にディスポーザブル製品を用いて導尿するように指導する。
 ⑤安静保持のできない患者は、医師の指示どおり前処置を行い、撮像できるようにする。

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