⑦酸塩基均衡
血液中の酸と塩基(アルカリ)の釣り合いを酸塩基均衡という。
血液中のpHは、7.4前後(7.35~7.45)で維持されている。
酸は二酸化炭素が最も多く、塩基は炭酸水素イオン(HCO₃⁻)が最も多い。
二酸化炭素は肺排出量を増減し、炭酸水素イオンは腎臓で尿中排出量を
増減することによって、体内の酸と塩基のバランスをとっているわけである。
★アシドーシスとアルカローシス
血液中の酸が増えた状態(あるいは塩基が減った状態)をアシドーシスといい、
血液中の塩基が増えた状態(あるいは酸が減った状態)をアルカローシスという。
肺で調節しているのは二酸化炭素という酸の排泄量であるので、
二酸化炭素が増えている時を呼吸性アシドーシス、二酸化炭素が減っている時を
呼吸性アルカローシスという。
二酸化炭素以外の酸(アンモニアや乳酸、ケト酸など)がふえたり、塩基(HCO₃⁻)が
失われている時は代償性アシドーシス、酸(胃酸などにふくまれる塩酸など)が失われたり、
塩基が増えている時を代償性アルカローシスという。