肺機能とは通常、肺の呼吸機能をいう。
 呼吸機能の異常は、換気(肺胞の空気の出入り)、肺循環、ガス交換、呼吸中枢の機能障害の4つに大別される。
 肺への空気の出入りに関する機能を調べる。呼吸計(スパイロメーター)による呼吸曲線(スパイログラム)によって測定する。
 また、アイソトープを用いた肺換気シンチグラフィーの進歩により肺局所の換気機能を知ることができる。

目的
 肺機能検査はこれから生理機能を臨床的に評価する検査法で、疾病の病態把握、診断、治療法の選択、経過観察、手術適応の決定に有用となる(肺結核、気管支喘息、肺気腫、気管支拡張症等)。
 換気機能はスパイログラム、ガス交換機能は動脈血ガス分析を中心に行う。
  ※病棟で行うスパイロメーターは、点滴し始めの時、1週間後、退院時を目安に行っている。

1.換気機能検査
① 1回換気量:安静時、1回の呼吸で吸入ないし呼出される空気量をいう。
② 分時換気量:1回換気量×呼吸数(1分間)
③ 分時最大換気量:できるだけ深く、早く呼吸をして1分間に呼出された空気の総量をいう(12秒間の測定量を5倍して求める)。
④ 時間肺活量:換気速度の指標。
⑤ 解剖学的死腔:鼻腔または口腔から肺胞の入り口までの容積(150m1)
⑥ 生理学的死腔:解剖学的死腔+肺胞死腔(ガス交換がない部分)
 解剖学的死腔は、女性よりも男性、若年者よりも高齢者、仰臥位よりも立位で大きい。

検査の実際
● 肺機能検査の多くは呼吸に関するものであり、患者にとってはかなり苦痛な呼吸を要求されることが多い。
● また、患者の意志や感情によって大きな影響を受ける。