☆どんな処置か・処置の目的☆
・ 腹腔を穿刺して、腹水の原因診断および排液を行なう。
・ 検査材料の採取
・ 排液による腹部膨満感、苦痛の軽減
・ 治療目的の薬液注入
・ 病室または処置室で行なう。試験穿刺のみならば10~20分程度、持続排液する場合は1~3時間程度かかる。

☆処置前に済ませておくこと☆
・ 担当医師が、患者・家族に検査の必要性・方法・合併症の可能性などを説明し、承諾を得る。
・ 検査の必要物品を準備する。(表1)
・ 検査科に検体を提出する場合には、一般・培養・細胞診伝票が必要になる。
・ 体毛が濃い場合には、処置当日、腹部の剃毛を行なう。
・ 主な穿刺部位はリヒテル╼モンロー線(左上前腸骨棘と臍を結ぶ線)の外側1╱3の点である。
・ 処置前は飲食を制限することが望ましい。
・ 患者は腹部に針を刺される不安・恐怖が強いので、穿刺部位への麻酔時には少し痛みがあるが穿刺時の痛みはそれほどでないことを説明し、不安感を軽減させるよう努める。

《表1 病棟ナースが確認すべき物品》
・ 外来、入院カルテ         ・スキントレイ
・ IDカード            ・滅菌手袋
・ サーフロー針           ・滅菌穴あき四角布
・ 三方活栓1個           ・ディスポ注射器(5ml、20ml)
・ 延長チューブまたはアーガイル
トロッカーアスピレーションキット(胸腔・腹腔排液用セット)                  
・ スピッツ(一般2本、細胞診用・1本、培養検査用1本)
・ 排液ビン(蓄尿バッグ)      ・1%塩酸プロカイン5ml2V  
・ 腹帯               ・注射針(18G,23G)
*細胞診用のスピッツには、ヘパリンを少々入れておく。
☆処置当日の手順☆
① バイタルサインをチェックし、排液ビンをベッドサイドに準備する。
② 穿刺中に急に動かないよう、また、不快感があれば知らせるよう説明する。
③ 医師が超音波により腹水の貯留を確認し、穿刺部位を決定する。
④ 消毒・麻酔を介助する。
⑤ 医師が穿刺針を刺入したら、腹水を採取し、スピッツに分ける。
⑥ 持続排液とする場合には、排液セットを接続する。
⑦ 予定排液量を医師に確認し、滴下速度を調節する。
⑧ 予定量の排液が終わった後、医師に報告する。
⑨ 薬液を注入する際は、医師が注入する。
⑩ 穿刺部を消毒する。滲出駅が多量になると予想される場合には、抜針後、圧迫固定する。